公爵家に生まれたルクトレアにはいずれ定められた結婚、定められた人生が待っていた。 家のために駒となるのが彼女の務め。 「……冗談じゃない。断固拒否するわ。私の人生は私が切り開く。婚約者がこの国の王子だというなら、それを覆せる権力を手に入れるまで」 ルクトレアは研究職として城勤めを始める。 発現した固有魔法、未来予知を武器にコネを築き、王城内での影響力を拡大。 相棒の、高速事務処理の固有魔法を持つ男爵令嬢と共に出世を重ねていく。 これは、自立心旺盛な公爵令嬢が、自らの意思で自由に生きるために、権力の頂点を目指す物語。
更新:2023/7/31
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私、メアリアは公爵家の一人娘だ。 陰気な性格から、社交界では沼の魔女と呼ばれている。読書が好きで、人と接するのが苦手な私は生まれる家を間違えたに違いない。 十四歳のある日、魔法留学の招待状が届く。 社交界から逃れたい一心でこれに飛びついた。 留学した先で、私は同じ趣味を持つ陰気な同志達と出会う。 バラ色の少しじめじめした私の学生生活がスタートした。 読書漬けの日々を送りながらも、魔法の腕は着実に上達。 入学から二年経った頃、母国が滅亡の危機にあると報せが届く。 すごく帰りたくなかったが、見過ごすこともできず、帰国を決断。 当時の私は知る由もなかった。 その決断が、私を大変な運命に導くことになろうとは。 この物語は、私の激動の数年間を綴った回顧録である。 (全4話)
更新:2022/10/1
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